『凪のお暇』 #《あれ?私また空気読んでる。》③
さて、③で終われるかなぁ、どうかなぁと。
だって今回書きたいことが沢山あって。
さぁー、いきましょうか♪
(この先『凪のお暇』第4話ネタバレありです。)
子どもは大人の変化に実に敏感です。
それは、お隣に住んでるうららちゃんも同様。
打ちのめされた、そして現実を彷徨いながら、それでも閉ざされ崩れ落ちたメルヘンへの扉を探そうと迷走する凪。
眠れないまま朝をむかえた凪の部屋のベルをしつこく、しつこく鳴らす慎二。
《今ならまだ間に合う。》
そう思って仕事終わりにまた凪の家を訪れた。
「私、慎二のこと好きじゃなかった。別れてください。」
凪を思い出すたびに何度も何度も頭の中で繰り返す凪の言葉。
転勤してきた円に自分の理想を重ねては、凪の面影を追っていた。
圧倒的に顔が可愛い。
自分に言い聞かせるように、そう思おうとしていた。
けれど症状は末期症状かのように、すれ違う見知らぬ人にすら凪を重ねて振り返る自分に気づいて、空しくて、素直になれなかった自分に後悔する。
《今ならまだ止められる。》
落ちていくと目に見えて判ってる凪を止めたい。
寝れない時間を過ごして、もう一度向き合いたい、そう思ってここに来た。
今度は素直に。。。
応答がない凪の部屋のベルを何度も鳴らしてしまった。
焦る気持ちからくる苛立ちを隠せない自分がそこに居た。
慎二「また居ねぇのかよ。」
みすず「大島さんに御用ですか?」
慎二「え?あぁいや、あのぉ、、、あっこの間トランプした、、、うららちゃん。」
うらら「居ても居なくても出て来ないよ。」
慎二「は?」
みすず「うらら?」
うらら「凪ちゃんお昼にピンポンしてもいつも出ないの。夜には出歩いてるみたいだけど。最近全然遊んでくれなくなったし。」
うらら「まぁ私は私の友達と遊ぶので忙しいから別にいいけど。凪ちゃん最近おかしいよ。あの人と青春するようになってから何か変。」
慎二「あの人?青春?」
うらら「その人。」
慎二「その人?」
慎二が振り返ったら、そこにゴンがドアから覗き込んでいた。
ゴン「凪ちゃんの元カレくん。」
余裕にも見えるゴンがうららの目線の先で軽く手を振っていた。
あぁー、こいつと青春、ね。
いやね、子どもはよく観察していて、よくわかってる。
きっと凪が作ってあげた毛糸の髪飾りを取ったのは、変わってしまった凪に対しての細やかな抵抗。
ついこの前までは遊ぶ約束もしてくれたお友達の凪から裏切られたような?子どもながらにそんな気持ちになったんでしょうね。
そして、自分と同じだと感じた慎二に教えた。
凪ちゃん、変わっちゃったんだよ、おかしいんだよって。
自分じゃどうしようも出来ないことを知っていたから。
きっとお母さんや緑さんに言っても何もしてくれないって判ってたから。
だから、凪の友達で唯一、以前の凪に戻してくれそうな慎二に言ったんでしょうね。
-④へ続く-
やっぱりラストシーンはどうしても書きたいんで(;^ω^)