『凪のお暇』 #《あれ?私また空気読んでる。》②
んー、②を書きだした今、夕陽が沈んで空も薄っすら暗くなりはじめました。
先程更新させていただきました①ですが、沢山のアクセスを頂きありがとうございます。
②も綴りたいことを、言葉と言葉を紡いでいきたいと思います。
この前、恋人と話していた時に恋人が言ったことがあります。
プレゼンで長々と話しても半分も頭に残ってない。
それを思い出して、文章もそうなのかもしれないと思い①②と分けてみました。
(ここから先は『凪のお暇』第4話ネタバレありです。)
龍子「そういう関係って、大人の関係と言えば聞こえはいいですけど、いわゆる、その、せ、せ、セフレって言うんですよね。」
お願い、坂本さん、それ以上言わないで。
言っちゃうと現実になっちゃう、現実を認めなくちゃいけなくなっちゃう。
嫌だ、聞きたくないの。⇒(咳払い)
凪「(ゴホン、ゴホン)すいません。海風に当たって喉の調子が・・・。」
龍子「現実を見てください。そんなの本当の幸せじゃないと思います。」
凪「さ、坂本さんに本当の幸せの何がわかるんですか。現実の恋愛は坂本さんが好きな少女漫画とは違うんです。」
龍子「た、確かに、私は学生時代から勉強一辺倒でれんあいなんてからっきりですし。確かに、そんな私に幸せがどうだとか言われたくないですよね。」
このシーンは凪が気づきたくなかったことを滝子が口にすることで認めたくなかった事実が露わになった、初めて現実になったシーンです。
思ってても口にしなかったら現実じゃないような、一種の現実逃避の要素ですかね。
滝子の現状を突きつける言葉をかき消すかのように咳をして、遠まわしに言わないでほしいといってました。
でも、とうとう現実になってしまった。
これで気づかないふりが出来なくなった凪、友達だから言いづらいことを言ってくれた龍子に対しての“ごめんなさい”という罪悪感にのまれた凪。
その表情が何とも切ない。
凪の思いを華ちゃんが刹那な表情をして表現していてて、見てるこっちが切なくなる。
そしてドンドン現実となっていく。
幸せを確認したくてしたゴンとした約束さえも、その現実に押しつぶされていく。
エリィ「前に私、言ったよね。あいつ人との距離感おかしいから勘違いしたらダメだよって。」
聞きたくない現実をまた聞かされる、そう思った凪は目を伏せる。
そんな凪にゴンの部屋の鍵を見せるエリィ
エリィ「あいつ誰にでも渡すからね、部屋の鍵。ゴンってさ、優しいでしょ。一緒に居るとめちゃくちゃもてなしてくれて、その時自分が一番言って欲しい言葉くれるでしょ。」
凪「はい。」
エリィ「アイツはただひたすら、目の前に居る人に誠実なの。この意味わかる?それってつまり目の前に居ない人には不誠実ってこと。だから平気で約束も忘れる。あいつの言う面白いも可愛いも真に受けちゃダメ。誰にでもあぁだから。誰でもウエルカムなの。そこがクソ。しかもエッチがクソ巧い。そこがあいつの怖いとこ。」
凪「どうしてエリィさんがそんなこと?」
エリィ「マジ思い出したくないドブ歴史だから。アイツのせいでどんどん倒れていく女の子達を近場で見て、正気に戻ったの。アイツとうまくやっていくには用法用量を守らなきゃ駄目。依存したら終わりだよ。」
容赦ない現実を突きつけられて、メンヘラと続く扉が大きく音をたてて閉ざされた。
そして目の前に見えていた扉が崩れ落ちていく。
否が応でも現実を認めざるをえない状況まで追い込まれた凪。
すごい台詞ですよね、そう思いませんか。
ただひたすら目の前に居る人に誠実で、目の前に居ない人には不誠実って。
すごい表現だと思う。
でもこれ以上ないゴンの表側の人格を表した言葉ですよね。
しかも用法用量って、依存したら終わりって、まるでゴンちゃんが精神安定剤のような感じです。
非常にわかりやすい(台詞の)言葉の羅列に、頷いでしまいました。
-③へ続く-