『凪のお暇』 #《あれ?私また空気読んでる。》①
今日は晴天で綺麗な青空に真っ白の雲がぷかぷかと漂ってます。
恋愛って青空みたいに綺麗な恋愛ばっかりじゃない。
真っ白みたいになんにも刻まれてない恋愛もあれば、いつまでも色褪せない桃赤色みたいな恋愛もあれば、何だか計算つくされたような腹黒い恋愛もある。
凪の恋愛は何色なんだろうなぁ。
(この先『凪のお暇』第4話ネタバレありです)
黒木華ちゃん、演劇部出身ということで活舌がしっかりしてますよね。
私も学生時代は演劇をしていたので活舌が物凄く気になります。
『凪のお暇』を観た後に、今夜ある某ドラマの女優さんの活舌を聞いたら勿体ないなぁっていつも思ってしまいます。。。
さてさて、第4話の『凪のお暇』ですが、慎二心の独り言が今回めっちゃ多かったですね。笑
凪がゴンというメンヘラ製造機によって、変わっていく流れが丁寧に描かれていて最後にサクっと回収して我に返った、1話使ったけれど、第5話の予告のゴンの表情「ほんとにもう終わりっぽかったなぁ」も含めると、ここは丁寧に掴まなきゃいけないところなんだろうなぁと思う。
この『凪のお暇』の隠れた部分のテーマかなと勝手に思っているんですが、現代社会の今を生きる若者の誰しもが持っている【変わりたいけど変われない若者の心理】を上手く描いているんじゃないかと思います。
きっと変わりたいのは凪だけじゃなく、慎二もゴンも一緒なんだろうと思うわけです。
本当は気づいているのに。
好きという想いが、一緒に居るときの幸せがその気づきさえも覆い隠してしまう。
《やっぱり野暮だよね、そんなこと聞くの。だってこんなに幸せなんだもん。そうだよね、もし聞いてそれで変な空気になったりしたら。空気・・・、あれ?私、また、空気読んでる。》
何度も中途半端な関係を確認しようと思っていたのは気づいていたから。
何度も何度も気づいて、気づいて。
自分の好きという想いを綺麗な桃赤色の恋愛にしたかったから。
そこに相手の想いが何もない恋愛色にしたくなかったから。
クラブから帰ってきた凪と慎二のリンクが面白かったですね。
慎二「寝れねぇ。」
凪「会いたい・・・。あと何時間で帰ってくるの?」
慎二「今ならまだ間に合う。」
凪「もうもたないよ。」
慎二「今なら止められる。」
凪「もう無理だって。会いたい。早くゴンさんに会いたい。会いたいよ。会いたいよ、ゴンさん。」
凪が慎二の家で育てていた豆苗を見つめる慎二。
しな垂れている豆苗。
豆苗はまるで空っぽになって枯れていく凪を指すかのようにしな垂れていた。
止まっている扇風機を見つめる凪。
太陽に向かって、ただ真っ直ぐに、まるで太陽に恋しているように太陽を見つめながら嘘偽りなく咲く向日葵。
向日葵と同じ色にした扇風機は止まっていた。
人目を気にして、世間体を気にして必要以上に空気を読む自分を変えたかった。
少し変われたと自分に自信が初めて持てたときに、人目を気にして拾わなかった捨てられていた扇風機を拾ってきて向日葵と同じ色に染めた。
その扇風機にはゴンをひたすら待った時間にタオルが掛けられていた。
変わりたいと思っていた自分に、また空気を読んでいる自分に後ろめたさがあるかのように。
お願い、、、見ないで。
少し自信を持てたときの自分を、あの時の変わりたいという真っ直ぐな気持ちを覆い隠すかのように。
-②へ続く-